Power Automate Desktop

PADで2つのPDFファイルを一つにまとめよう

先日、「Power Automate Desktop を使って、ペアになっている 2つのPDFファイルを効率よく一つにまとめたい。自分でやってみたが上手くいかない。どうやったらよいか相談したい」といったご相談を受けました。

当サイトの記事「Power Automate Desktop で PDF ファイルを統合(結合)しよう」をご覧になって、ご自分でやってみたとのことでした。

やりたいこと

やりたいことは、次の通りです。

  • ファイル名が数字 4ケタから始まるファイルが、50ファイルあり、それらが同一のフォルダ内にある。
  • このうち、同じ数字 4ケタから始まるファイルは、2つあるため、ペアとなるPDFファイルが 25組ある。
  • このペアとなる PDFファイル 2つを、統合(結合) して、指定したフォルダ内に保存する。

※テスト用の PDF のデータは、別途作成しました。まず、Excel でファイル名一覧の表を作ります。次に、Wordへの差し込み印刷機能を使いながら ファイル名の異なる Word ファイルを 50個作ります。最後に、PowerShell を用いて Word ファイルから PDF ファイルを自動的に生成します。ここの詳しい説明は、本筋ではないので省きます。

どのようにやるか

「50ファイルは必ず存在し、ペアとなるファイルに欠けが無い(必ずペアとなるファイルが存在する)」という、極めて限られた例をもとに、以下のような考え方のベースで臨みました。

考え方のベース

「統合したい 2つの PDF ファイルを保存するための 新しいリスト List を作成する」「List に 2つのファイルを示すパスが入ったら、それをまとめてしまう」という仕組みです。統合が終わったら、List を再び空にして、次のペアを入れる枠として、再利用します。

List に 2つ入った状態を見張るために、flag という名前の変数を用意することとしました。

実際に作ったフローは、以下の通りです。

私の作成したフローでは、WAIT 2 ~ 3 秒を入れないと「オブジェクト参照がオブジェクト インスタンスに設定されていません。」というエラーが起こりました。これは、マシン依存なのか、フロー依存なのか、詳細は分かりかねます。

挑戦することが、素晴らしい

今回の件で、とても良いなあと感じたのは、ブログを読んでご相談下さったかたの「自分でやってみたけれど、うまくいかなかった」という一言でした。

ご自分の中で、何か課題意識や効率的にやりたいという思いがあり、それを Power Automate Desktop を使ってご自分なりに解決に向けて挑戦されたことが、何より素晴らしいと感じたのです。

新しい物事に挑戦する時、ややもすると、「こんなことを聞いたら『こんなことも知らないの?』と言われそうで嫌だ」とか、「何となく恥ずかしい思いがする」とか、いろんな思いや理由から、人にきけずにいることが多々あることと思います。

そんな中、その一歩を踏み出してご相談いただいたのは、とってもすごいことです。相談を受けた立場で言うのもおかしな話ですが、今回ご相談下さったかたへ尊敬の念を持ちました。本当に。

Power Automate Desktop に関する情報は、本当にたくさんのところに記載がされています。私が書いている記事は、ほんのさわりに過ぎません。

今週末の 7/10(土) には、第3回目となる勉強会が予定されています。こうした勉強会を通じて、お互いに勉強できるといいなと感じています。

Power Automate Desktop勉強会 vol.3 (2021/07/10 13:00〜)